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2021.02.10

​​法的な保護を確固にして戦争や差別のない世界に【SDGs16】

SDGsではすべての人が平和に暮らすことができる世界を目指しています。暴力や差別に苦しまず、公平な関係を築いていかなければなりません。SDGs16個目の項目、「平和と公正をすべての人に」について、詳しく見ていきましょう。

世界の平和のために考えるべきこと

「誰一人取り残さない」というのはSDGsのスローガンです。このスローガンを達成するために欠かせないのが、今回解説する「平和と公正をすべての人に」です。世界がどのように平和と公正に向き合わなければならないのか考えましょう。

紛争と災害で奪われる命

戦争や紛争、災害で、5億人以上、世界の子どもの内4人に1人が不安な毎日を送っています。また、戦争や災害による怪我や病気によって失われる子どもの命は年間600万以上です。医療が行き届かないことも問題です。

戦争や災害は子どもたちの命だけでなく未来や夢も奪います。教育を受けられない、学校に行けない子どもたちは将来望む仕事に就くことができず、貧困から抜け出せません。

性的少数者LGBTへの差別

女性同性愛者、男性同性愛者、両性愛者、心の性と体の性の不一致という、性的少数者への差別も問題です。自分と違う、世間一般から違っているというだけで差別され、ときには意思決定から排除されることもあります。

差別問題は他にも山積しています。性別、体型、国籍、宗教、政治、肌の色など、すべての差別について今一度すべての人が真剣に向き合わなければなりません。

平和と公正をすべての人にもたらすための目標10

 

Infographic, goal 16

unstats.un.org

SDGsでは、すべての人に平和と公正をもたらすために次の10個の目標を設定しています。具体的な目標をチェックして、自分たちにできることを考えていきましょう。

1.暴力による死亡を減らす

すべての人が暴力に晒されない、また暴力によって死亡する人を減らします。

2.子どもへのあらゆる暴力をなくす

子どもは親や保護者からの虐待だけでなく児童労働や人身売買などで暴力の危険に晒されています。

そのような子どもへのさまざまな形での暴力を早急になくします。

3.すべての人が法で守られる世界を目指す

国家レベル、国際的なレベルで、すべての人が法で守られる世界を目指します。

司法へのアクセスが誰でも平等にできるシステムを構築します。

4.違法な武器の取引を減らす

2030年までに違法な武器の取引、戦争や紛争の資金の取引を減らします。

同時に犯罪組織を撲滅することも目指します。

5.汚職や賄賂を減らす

汚職や賄賂を減らし、すべての人が公平にジャッジされる世界を目指します。

6.公共機関の公平性を高める

公共機関の公平性を高めます。あらゆる規模の公共機関が説明責任を果たすべきと考えています。

7.あらゆる人が参加できる意思決定システムを作る

すべての人が排除されず、意思決定の場において参加できるシステムを作ります。さまざまな機関、場所において、すべての人に対応し、包摂することも大切です。

8.発展途上国を国際政治に参加させる

先進国だけが国際的な取り決めに参加するのではなく、発展途上国も積極的に参加できるようにしていきます。

9.すべての人の法的な身分証明を確立させる

すべての人が出生登録できるようにする、2030年までにすべての人が法的な身分証明をできるようにすることを目指します。

10.すべての人の自由を法的に守る

すべての人が法的に守られ、基本的自由を尊重できるようにします。国際法や国際協定の情報へアクセスできる環境を整えます。

平和と公正のためにわたしたちができること

今もどこかで苦しんでいる子どもたちがいることを知り、寄付やボランティアに参加してみましょう。また、差別感情は根強く、わたしたちの誰しもが知らず知らずの内に抱いています。「女のくせに」「あの人は○○人だから」「オカマっぽい」など何気なく発せられる言葉、メディアの差別的な視点などに気づくといった些細なことも、一人一人の意識を変えるために非常に重要です。

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