Column
子どもにとって「学び」とは何だと思いますか?英語を学ぶこと?塾で勉強すること?それもいいですが、さまざまな人との出会いや経験を通して世界を知り、違いを受け入れ、それについて考えることも大切ですよね。新型コロナウイルスの影響で外出自粛しているこの時期だからこそ、おうちで世界をじっくり考えてみるのはどうでしょうか。
世界共通の目標といえば、最近耳にすることも多い、SDGs(エスディージーズ)という言葉。まだまだ、日本では認知度が低いという現状はあるものの、世界を知るという意味では、重要な内容がたくさんあります。なんだかむずかしそう、自分には何ができるのかわからない。遠い国のできごと?なんて思っていませんか?でも、実際には私たちの周りで関われること、できることもたくさんあります。
まずは、日常生活でのちょっとしたことから、家族で話し合ってみませんか?
たとえば食事のシーン。食べている魚・野菜・お米について。今食べているお魚はどこの海にいるの?野菜の生産地はどこ?どんな人たちが作ってくれているの?など考えていくうちに、なるべく残さないように、とか、大事に食べることの大切さとか、あらゆることが自分ごとになってきます。
そこから、フードロスについて話し合ったりすることもできますよね。
また、いま起こっている災害や、海水の温度が上がってきていること、上がり続けると魚が生きられなくなってしまうことなど。話していくうちに、さまざまなことがつながっていることがわかります。子どもたちは、きっといろいろな視点で気づき、考えてくれると思います。そして、自分にできることや、地球にとって優しいことってなんだろう、と普段から感じ取れるようになってくれたらとても嬉しいですよね。
世界にはたくさんの国があります。外務省によると、その数は(国連加盟国で193国)、バチカンやコソボ共和国など日本政府承認国は196の国があります。
www.mofa.go.jp
日本では英語教育が盛んですが、英語以外の言語を使用している国もたくさんあります。自分はどこの国を知っている?どこの国に行ったことがある?というのを知ってみるととても楽しいです。地図や、地球儀を見ながら、さらに、気になる国があればGoogle Earthで実際に見てみると、まるでそこに行ったような気分になれるかもしれません。
次に、気になる国があれば、使用している言語や食べ物、気候などを、インターネットで検索してみてください。
上の写真は4歳の息子の誕生日にプレゼントした地球儀。(光ります)地図とそこに住む生物が書かれたものです。
息子が、「ずっと遊んでいたいから、夜が来ない(暗くならない)国ないかな」と質問してきました。「フィンランドは『白夜』といって昼も夜もずっと明るい日があったり、イギリスやオランダの夏は22時頃まで明るかったりするよ」と話すと、「行きたい!それってどこにあるの?どのくらいで日本から行けるの?」と興味津々。それをきっかけに色々調べるようになりました。そして、世界が落ち着いて「旅行に行けるようになったら行きたい国」を探しては、ランキングを作っています。「家族でどこに行ってみたい?」と話しているだけでもわくわくするし、想像も膨らんで、結構楽しいです。
息子(6歳)とは、行きたい国をイメージして家で、旅行ごっこもしています。いろいろ調べているうちに、パパママも知らなかった国、行きたい国が出てくるかもしれません。国旗と合わせてみるのもオススメです。
www.mofa.go.jp
世界のことに少し興味が出てきたら、海外のお話の絵本を読んだり(英語や他の国の言語でもOK)映画を見たり、動画を見るのもオススメです。
目で見ることで、よりイメージが湧き、そこから影響されることも多いはず。世界にはさまざまな人が住んでいて、文化や習慣の違いがある。自分とは違っても、それを受け入れていくことが大事なんだよ。日本に住んでいて、ご飯が食べられることは、とても幸せなことなんだよ。というように、少しでも何かを感じ取ってくれたら嬉しいですよね。
我が家ではアニメはサブスクリプション(月額課金)で見ることが多いです。息子のチョイスは外国ものが多いため、習慣や学校などの日常生活が、違うこともあります。それだけでも、彼の学びにつながっているように思えます。
いろいろ興味が出てきたら、オンラインで学ぶのも楽しいです。料理に興味が出てきたら、その国の食べ物が作れる親子オンライン料理教室に参加してみる。楽器やダンスもいいですよね。パパやママも一緒に経験することで、学びにもなります。「みんなで楽しい!」ことがたくさん増えていくのはとてもいいことだと思います。親子で共通の思い出が増えていけば、絆も深まっていきますよね。
オンラインのレッスンは、単発ものもあるので、興味があればぜひ、探してみてください。親子で好きなものが同じだったり、実は違ったり、というところもわかるかもしれません。
私は、大人になってからイギリス、シンガポール、タイへ移住した経験があります。それまでも、旅行や短期のホームステイ、映画の仕事などから、海外への知識について、少しはある、と思っていました。ですが実際に住んでみると、知っていると思っていたのはごく一部の国のさらに一部分。
日本の常識は世界では通用しないことも多く、日本の文化や生活を知らない外国人もたくさんいました。イギリスでは、クラスメイトに20ヵ国以上の友人がいて、毎日が本当に新鮮。小さな日常生活の、その中でもさらに些細な出来事が発見の連続です。プッと笑ってしまうことや、深く考えさせられること、その繰り返しでした。
それと同時に、世界は本当に広いんだなぁと感じました。日本語以外の言語が話せると、いろいろな国の人とコミュニューケーションができ、インターネットの情報も自分で得ることができる。それはとてもいいことです。
言葉を一つのツールとして、その先、なにをしたいのか、と目標をもつことも大事。そのために、日本以外の国を知り、視野を広げることはとても大切だと思います。なかなか旅行に行けないこの機会にぜひ、親子で世界のことをいろいろと学んでみてはいかがでしょうか。
著者紹介
梅津恵(うめつめぐみ)
雑誌、WEBサイト(エンタメ・お出かけ・子ども・ライフスタイル・料理・美容)などの企画営業、編集、イベント運営、メディアプランナーを経てフリーに。
留学でイギリス・夫の転勤でシンガポール・タイへ移住。
現在は、出版社で編集、デジタルマーケティングに従事する傍ら執筆活動も行う。男の子のママ。
●資格:幼稚園教論二種、保育士、メディックファーストエイド(小児国際救急法)
その他の【働くママの時間割】はこちら
働くママの時間割 の記事一覧 – バレッドプレス(VALED PRESS)は、子どものプログラミング教育やSTEM教育、海外教育に興味をもつ親御さんや先生や、これから教室を開きたいと思っている方にも役立つ情報を届けるサイトです。さらにはセカンドキャリア、パラレルキャリアなど「これからの時代を生きる術」を学ぶコンテンツも掲載しています。
valed.press