Column
世の中がすごい速さで変化しています。なんとなくそう感じてはいたものの、ハッキリとは理解できていませんでした。そんなとき、とあるワークショップに参加したことをきっかけに、そのことに2〜3時間ほどで気づきました。それがこの「2030 SDGs ゲーム」です。
「SDGs(エスディージーズ)」を知っていますか?TVや雑誌などでも取り上げられているので、見たり聞いたりしたことはあるかもしれません。けれど「なんだかよくわからないモノ」と思われていることがほとんどです。今回はSDGsを手っ取り早く、概要を掴み取れる「2030 SDGs ゲーム」について紹介します。
まずSDGsについて簡単に説明します。SDGs(エスディージーズ)とは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年9月に国連の持続可能な開発サミットで採択されました。
国連加盟193か国が2016年~2030年の15年間で達成する行動計画のことで、2030年に向けた17の大きな目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成されています。
《SDGs 17の目標》
SDGsを理解しようとすると、これらを1つずつ勉強していくケースがほとんどですが、それでは大変です。では「2030 SDGs ゲーム」を体験すると、なぜ「SDGs」を手っ取り早く理解できるのでしょうか?理由をみていきます。
「2030 SDGs ゲーム」は、SDGsの17の目標や169のターゲットを理解したり、知識を得るためのものではありません。このゲームの意図は、なぜSDGsが私たちの世界に必要だったのかの「なぜ」の部分と、それがあることによってどんな可能性が生まれるかという「可能性」の部分を、体験を通じて理解してもらうものです。そしてなにを感じるか、どんな気づきがあるのか、を体験から感じるものなのです。そのため、複数人が参加するワークショップで開催されることが多いと思います。(SDGsを勉強するセミナー形式と組み合わせの場合もあります。)
実施時間は以下の標準構成で、2.5時間ほどです。
それでは、実際に私が開催したワークショップの事例を紹介します。
私は「2030 SDGs ゲーム」の認定ファシリテーターとして、一般社団法人イマココラボがつくったゲームを用いて、カードゲームのワークショップを開催しています。
学校で子どもたちが「2030 SDGs ゲーム」を体験することで、自分たちが社会に出たときに、世界はどのような状態なのかがわかります。同世代同志の共感も得られるため、活発なディスカッションが起こり、より気づきが深まります。
このときは大阪の高校3年生360名を対象に開催しました。このゲームは、1キットで4~50名くらいまで対応できるので、9名のファシリテーターで1クラス40名を請け負いました。実施時間は5限目、6限目(学校なので)の2時間のショートバージョンです。
東京のとあるプログラミングスクールでは、講師陣が「2030 SDGs ゲーム」を体験しました。
たとえば講師(40代)が教える生徒は、学校でプログラムの授業がはじまっている小学3年生(9歳)。10年後の2030年でも、彼らは20代です。講師が今まで受けてきた教育だけでは、彼らの時代に必要なことやものがわかりません。教える側がこれを知る必要があります。その気づきのためのゲームです。
この学校は全国にスクールがあり、今回は東京の全体合宿として実施しました。参加者の中には新潟や岐阜など、遠隔地の人も多く、各地方での学校での取り組みなどをディシカッションしました。
東京のとあるデータアナリティクスのベンチャー企業で、社員が「2030 SDGs ゲーム」を体験しました。彼らの仕事は、データを基に分析することです。各世代ごとにどういう需要があり、なにを欲しているのかを知らなければなりません。これから社会に出てくる20代以下の世代が、どういう世の中で暮らしているのかを体験するのが目的です。
専門分野がデータアナリティクスだけあって、ロジカルな方々ばかりでした。
このように、私が開催したワークショップでも、体験者が増えています。
世の中の流れが、以前と比べて妙に早いとは思いませんか?参加者でも、そう感じている人がけっこういます。けれど「今までと違う」と感じてはいるものの、「どう違うのか」がわからない。
現在は情報化社会です。あっという間に情報を得られる。5Gのサービス開始も目前で、さらに加速していくことは間違いありません。この感覚を日本で例えると、明治維新以来のインパクトとも言えるかもしれません。だってそれまでちょんまげだったんですよ!大きな違いだと思いませんか。
実際に学校教育の現場では、すでに「明治維新以来の変革」と言われています。どういうことかというと、子どもたちの10年後は「今存在しない職業に就く可能性が50%」と言われています。
義務教育も限界です。現在0→1がどんどん生まれています。しかもすごいスピードで。このとき未来を担う子どもたちはもちろん、まだ生きている我々大人が、いわゆる”老害”にならないように気を付けなくてはいけません。
SDGsはこれを体系化したものです。けれど理解するには時間を要します。もっと手軽に気づけなければなりません。それを可能にするツールとして「2030 SDGs ゲーム」が存在しているのです。
私の「2030 SDGs ゲーム」ワークショップ開催については、ブログBizHackをご覧ください。
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